ホーム > WAZACANインタビュー > 自分×挑戦 > 技能五輪選手のある一日。
これまでwazacan編集部では、数多くの技能五輪出場選手を取材し、彼らが大会へ挑戦する姿をお伝えしてきた。今回は、すこし切り口を変えて、技能五輪選手の日常にスポットを当ててみたい。彼らが訓練の一日をどう過ごし、大会まで練習を積んでいるのか?その一端をお伝えしたいと思う。
昨年、機械組立て職種で初めて技能五輪全国大会に挑戦した野村ユニソン株式会社の技能訓練道場は、今春、後輩の技能五輪候補選手を迎え、新たなスタートを切った。
取材に訪れたのは5月下旬のこと。二年目選手 小口 勝也さんと、入社二ヶ月の技能五輪候補選手 鷹野原 真さんは、7月の技能五輪長野県大会に向けての訓練を積んでいる真っ最中だった。
長野県大会を満点で通過し全国大会への出場を目指す小口さん。まだ始まったばかりのやすりがけの訓練にとまどいながらも、県大会90点以上での推薦を得ることを目標に挑戦をスタートした技能五輪候補生の鷹野原さん。
二人の訓練の一日を追った。
写真上:小口勝也さん 20歳 技能五輪への挑戦は2回目。後輩を迎えて新たな気持ちで挑戦をスタート。
写真下:鷹野原 真さん 20歳 技能五輪候補選手に抜擢され、技能訓練道場へ。取材時入社2ヶ月目。
二人は、(当時はお互いの存在を知らなかったそうだが)なんと岡谷工業高校の同窓生なのだそう。
「技能訓練道場」の訓練生の二人は、技能はもちろんのこと体力、精神力を鍛錬すべく規則正しい一日を過ごす。彼らは、ラジオ体操に始まり、夕礼が終わるまで、分刻みのタイムスケジュールで日々の訓練を行っている。
朝礼を終え、訓練スタート。
直後、選手たちは一息つくことも会話をかわすこともなく、すぐさまやすりがけに入った。それは大会本番を想定した上での動作なのだろうが、一瞬で空気が変わる瞬間には非常に驚かされた。彼らには、訓練に対する甘えなどはひとかけらもなく、そこには目標への圧倒的な意志の強さだけがある-そのことを訓練のはじまりからまざまざと見せつけられた。
それから集中すること3時間超。時々入る指導員からの助言を除けば、ほぼ会話することなく、ひたすら黙々とやすりがけを続けていく。(お昼休憩をはさみ、午後も同様に訓練が進む)
その日は、一日の終盤にかけて、『金鋸切断』という訓練が盛り込まれていた。
一日中やすりがけをした後の、体力も残りわずかな中、30分間ぶっ続けで、金鋸で金属のかたまりを切断する過酷な訓練は、互いを意識しあいながら、時間内に何枚切断できるかを競う。顔を真っ赤にして、苦しさに嗚咽をもらしながらも、休むことなく金鋸を押し続ける姿は、まるでプロスポーツ選手の練習風景のようであった。
毎日の何時間にも及ぶやすりがけ訓練。「今日は、ずっと自分のフォームの『型』をイメージして重心のかけ方を気にしながら取り組みました。でも長い時間に渡る訓練なので途中で集中が切れてしまうこともまだまだあります」とは鷹野原さん。足腰が安定し、やすりがけする姿にリズム感がみられるようになった小口さんは、「まだまだ精度を出せないので、技術をあげていきたい」とひとこと。二人は一歩一歩着実に、最終到達イメージを描いて訓練に臨んでいた。
驚くべきことに訓練生たちは、毎日の訓練内容を自分で計画して実行しているのだそうだ。自分で計画した目標を実行して、その日のうちに反省し、翌日の目標設定をする。その積み重ねが、すべて大会へと繋がっていく。
地道に、修練を積んだその先に身に付いているのは、技能だけではない。「現場に入ってからは、時間配分をきっちりと決め、自分で工程を作り実行していかなければならないですから、そういう意味でもいい訓練になっていると思います。そうして、安定してくると人間の身体はすごいもので、7時間近くで機械組立ての課題のような複雑なものを腕ひとつで作ってしまう。そしてそれは、体力、精神力を磨くことにも繋がっているんです」と北澤指導員は語る。
大会まであと6カ月をきり、今後ますます厳しさを増すであろう訓練の日々。彼らにとっては毎日が全力、毎日が挑戦の日々だ。
06:30 起床
08:00 出社
08:20 ラジオ体操
08:30 朝礼・・・選手宣誓、本日の目標発表、指導員からのひとこと
08:40 訓練スタート
~ お昼休憩までの時間、ひたすらやすりがけを続ける
12:00 お昼休憩
12:30 自主的にダンベルで筋トレ
12:40 午前中の進捗発表、訓練スタート
16:30~17:00 金鋸切断・・・金鋸を使って、金属片を切断
17:00 訓練終了 道場、道具の掃除、今日一日の反省と明日への課題をシートに記入
17:20 夕礼 本日の結果発表、指導員からの言葉、明日への目標発表
17:30 訓練終了※
18:00 帰宅
19:00 夕食
20:00-20:30 5kmランニング
23:00 就寝
※この日は特別で、諏訪圏ものづくり推進機構 TEAM SUWAMO での技能検定学科試験問題の講習会を受講のため、帰宅は21時すぎに。
| 社名 | 野村ユニソン株式会社 |
|---|---|
| 代表取締役 | 野村 稔 |
| 設立 | 1963年 |
| 事業内容 | FA関連装置設計・製造(液晶/半導体/太陽電池/車関連等) 産業用/生活関連ロボット開発・製造、各種金型設計・製作 精密熱間中空鍛造、各種ダイカスト、流体制御、駆動装置 各種板金・溶接加工、環境関連機器、医療用機器 自社開発製品設計・製造、光造形加工品、輸入洋酒販売 |
| 従業員 | 374名 |
| 資本金 | 5,000万円 年商 160億円 |
| 住所 | 〒391-0001 長野県茅野市ちの650番地 |
| TEL | 0266-72-6151(代表) |
| FAX | 0266-73-6559 |
| URL | http://www.nomura-g.co.jp/ |