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技能五輪の冷凍技術部門に昨年に引き続き、再チャレンジする人がいるらしいと評判を聞き、取材に向かったのがマツハシ冷熱の齊川さん。
まだ少年の面影が残る笑顔に、社会人の責任が見て取れる入社2年生は、仕事に、技能五輪にと、静かな熱意を保っていた。
3週間後には「第47回技能五輪全国大会」の冷凍技術部門で長野代表として出場する齊川さんに仕事のこと、大会のことなどの話を聞いた。
技能五輪・冷凍技術部門での課題を練習する日々
スーパーなどの冷凍、冷蔵設備などのメンテナンスを勤める齊川さんが技能五輪の冷凍技術部門に出場したのが入社1年目の2008年のこと。
冷凍技術の試験では、配管の寸法精度をクリアした上で、ロウ付け接合部分の美しさや、ガス漏れを起こさない高い気密性の保持などを要求される。
競技のポイントはいかに美しく、かつ高い気密性を確保した冷媒ガス配管施工を行えるかにある。
自分なりに練習を重ねての出場だったが、入賞には至らなかった。
入賞者たちと比べて、当時は何が違ったのでしょう?という問いに「全て違いました」と真剣な顔で答えてくれた。
「僕が『これくらいでいいだろう』と思っていた寸法の精度や細部も、入賞した人たちはそれ以上に作りこんでいました」。上には上がいる感じ?と尋ねると、齊川さんは素直に頷いたあとで、「まだまだ行けるんだなと思った」とうれしそうに言った。
※ロウ付けとは、金属を接合する溶接方法の一種。接電気機器の配線等を接合するのに利用されるハンダがその例。
※冷媒とは、冷凍時において熱を温度の低所から高所へ移動させるために使用される熱媒体のこと。
昨年と比べ、仕事が忙しくなってきたので練習は合間をみて
高校卒業後、建築設備の資格を取ろうと松本技術専門校に進学。インターンシップを経て、マツハシ冷熱に入社。
今はスーパーの冷凍冷蔵設備など、緊急コールがかかったお客様のもとへ修理に駆けつける日々だ。「故障の原因が現場に着くまでわからないのが一番ドキドキする」と言う。
入社2年目の彼が手に負えない案件を、先輩がなんとか直してしまうのを感嘆とともに見てきた。冷凍、冷蔵設備は食品の鮮度や保存に直接かかわるだけに、待ったなしの真剣勝負なのだ。だからこそ、技術の向上に素直に向き合えるのかもしれない。
また、齊川さんが度々口にするのが「伝える能力」の必要性だ。故障状況を先輩に相談するとき、現状をお客様に説明するとき、そこには必ず「伝える」能力が必要となる。
伝わらないゆえに時間をかけすぎたり、遠廻りをして迷惑をかけてしまったという自戒があるからだ。社会人になって「伝えること」の重要性がよく見えるようになった。
何度も何度も課題を試作する
入社1年時と比べ、仕事も任されるようになり、さすがに技能五輪への練習時間は減ったという。それでも、「今回はなんとか入賞したい」とまっすぐ言ってくれる。
昨年の入賞者たちの仕上がり品や作業手順のDVDを観れたことで、更に上の方法論を知ることができ、「どう技術を向上させるか?」と自問自答しながら練習できたことが自信につながっているようだ。
昨年の技能五輪・冷凍技術部門で優勝した同世代が世界大会で日本人初の敢闘賞を獲ったという話題を誇らしげに語ったあと、「やっぱり悔しいです」という齊川さん。
上司である荒井松本支店長が、「とにかく悔いのないように全部出しきってこい」と激励したように、齊川さんは技能五輪でも、毎日の現場でも、真剣勝負を続けていくだろう。
| 社名 | 株式会社 マツハシ冷熱 |
|---|---|
| 代表 | 森正一 |
| 設立 | 昭和37年 |
| 事業内容 | 特定:管工事業、建築工事業、鋼構造物工事業、内装仕上工事業 一般:土木工事業、とび・土木工事業、電気工事業、熱絶縁工事業、水道施設工事業、消防施設工事業 |
| 従業員 | 180名 |
| 資本金 | 2億7000万円 |
| 住所 | 〒380-0928長野県長野市若里1-5-1 |
| TEL | 026-223-0600 |
| FAX | 026-228-6378 |
| URL | http://www.mr-line.co.jp/ |