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株式会社高見澤
富崎明子(入社3年)
私たちの足下にはたくさんのコンクリート二次製品(※)がある。
それらの多くは土の中に埋まっていて表舞台に姿を表すことがないが、生活の基盤である道路や、その法面や、側溝やありとあらゆる場所に存在し、私たちの暮らしを支え守ってくれている。
そのコンクリート製品の設計を担当する女性とは一体どんな人なのだろう?と黒ぶち眼鏡に化粧気のない女性(古典的)を勝手に想像をして取材に伺った先で迎えてくれたのは、華やかな笑顔が魅力的なクールビューティ。
女性はただ一人というコンクリート事業部の開発研究所で、コンクリート二次製品の設計業務に携わり、時にはその製品の施工現場に赴き、植生調査を続けているという入社3年目の富崎さん。
コンクリートと環境という一見相反するものを通して彼女が実現したいこと、これからのことについて訊いた。
※コンクリート二次製品・・・生コンクリートを原材料として工場で製作されるコンクリート構造物の総称。
普段はパソコンを前に製品の設計を担当
子供の頃から動物が大好き。動物図鑑ばかり眺めている子供だった。
大好きな生物、自然を守りたいという思いから、大学では、理学部生物圏環境科学科で「人と環境」について学ぶ。
それから、富山出身である彼女が女性技術者のいない世界にも全く躊躇することなく単身長野に移り住み、コンクリート製造の会社を選んだのは、やはり「環境」というひとつのキーワードがあった。
「生き物の暮らしを壊さずに環境と共存できる製品を生み出すことで、自然環境との調和を実現したい」
「人の安全な生活のためにはコンクリートは絶対必要なもの。それならば出来るだけ環境にやさしいコンクリートを創ればいい」
そうして、土木系出身者がほとんどという二次製品の業界の中に飛び込み、今は製品の設計や自然環境に配慮した製品の植生の回復状況の追跡調査業務に携わっている。
製品の説明をしだすと思わず熱が入る
自分の描いた図面が道路の一部になり、川の一部になり、それがこの仕事をやっていてうれしいこと、と富崎さん。
友達とドライブに行った先で自社製品を発見すれば、「ここが私の設計した道路!」と熱く語り、
土手にコンクリート二次製品を発見したら、引き返して見に行ってどんな構造なのか考える。
コンクリート製品に対する思いがどんな時も尽きない富崎さんは、「この構造物を二次製品で代用できないだろうか?」といつでも可能性を考えてしまうのだそうだ。
例えば川の護岸で、自然石を使用し、裏込めコンクリートやモルタルを使わない巨石空積み工法は、巨石が創り出す空隙により植物や水生生物に良好な生育空間を提供する。
それをどうにか二次製品で造れないだろうかと。
環境を守ることをコンクリートを通じて叶えていきたいという強い思いがそこにあった。
足下では大小様々なコンクリート製品が、私たちの生活を支えている
富崎さんの仕事は、結果がでるのに時間がかかる仕事である。
それは長い目でみた環境調査であり設計業務であり、途中で辞めてしまっては意味がないこと。最後まで続けて初めて意味のあることなのだ。
「妥協したくないです。ここまで頑張ったー。というのじゃなくて最後まで追求したい」
続けることに意味がある、そう語る富崎さんに、年下の後輩にひとこといただいた。
「夢というかゴールは遠いと思うんですけど、追いかければ追いかける程近付かせてくれますし、追求すれば追求するほど夢って大きくなると思う」
「途中で辞めないで頑張ってほしいなと。なんだか自分にいっているみたいなんですけど」
富崎さんの言葉から強く感じたことがある。
彼女の発する言葉は、こうありたいという願望ではなく、思ったことは実行し行動しているんだということ。
何十年もの長期間にわたり形に残る仕事。足元の土台をつくる大きな仕事の、遠く未来を見据えて着実に進んでいるのだ。
擬岩製品の施工現場。環境保全に配慮したコンクリート二次製品
ひとつ道路を通すことで、生態系が分断されてしまうこともある。
いつかは、生態系を分断することなく、少しでも影響が小さくなるような製品、ビオトープ(※)を築けるような製品を開発したい、と語ってくれた富崎さん。
開発業務に携わるまでの道のりはまだまだ遠いが、それでもいつかは自分の手で環境にやさしい製品をー。
そのためにも、まずは設計を自分のものにすることだ、と一歩一歩進んでいる。
自然環境を守ると言っても、実際にそのための行動をできる人は少ない。
けれど、富崎さんは、自然を守ること、大好きな動物を守ること、ずっと抱えている想いを繋げるために、ありとあらゆる可能性を追求しているのだ。
長い歳月をかけて地道に、人と自然の共生の道を模索している。
そうやって子供の頃からの想いを、いつかきっと叶えてしまうんだろう。
※ビオトープ・・・動物や植物が恒常的に生活できるように造成または復元された小規模な生息空間
| 社名 | 株式会社高見澤 |
|---|---|
| 代表取締役 | 高見澤 秀茂 |
| 設立 | 1951(昭和26)年3月 |
| 事業内容 | コンクリート二次製品、生コンクリート、砂利・砂の製造販売、セメント他建設資材の販売 石油製品の販売、自動車の販売・整備 土木建築請負、建築工事 他 |
| 従業員 | 316名(平成21年現在) |
| 資本金 | 12億6,430万円(平成21年現在) |
| 住所 | 本社 〒380-0813 長野県長野市緑町1605-14 長野ダイヤモンドビル7F コンクリート事業部 本部・開発研究所 〒381-0211 長野県上高井郡小布施町雁田1262-13 |
| TEL | 本社 026-228-0111 コンクリート事業部 本部・開発研究所 026-247-5711 |
| URL | 本社
http://www.kk-takamisawa.co.jp/ コンクリート事業部 http://www.precast-takamisawa.com/ |