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スペシャル

信州大学
小野健太(繊維学部2年)

web design international festival 2010 final , Limoges , France

ある日の信州大学繊維学部のお知らせ記事。
小野健太さん(2年)がウェブデザイン国際フェスティバル(フランス、6月)に出場
「信大生がウェブの世界大会出場する!」その記事をみて、ワザキャン編集部は早速小野さんのもとへ。 大会直前直後のなんともいえない高揚感を抱えているであろう彼の声を訊きに伺った。
wif(web design international festival ウェブデザイン国際フェスティバル)は、フランス・リモージュにて2年おきに開催されているウェブデザインの世界大会だ。予選を経て選ばれた世界各地のウェブデザイナーがそのスキルを競う。
信州大学で化学を学ぶ傍らで、ウェブデザインの世界に足を踏み入れた小野さん。そのきっかけはどんなものなんだろうか?wif2010でのお話をまじえながら、世界大会前・大会後に訊いた。


化学を志す中で出会ったwebの世界

取材に伺った日は、中間考査終了直後。学生の本分も忘れません。

普段は白衣を着て実験に勤しみ、機能高分子学を学ぶ。およそウェブの世界とはかけ離れた世界にいるように思える小野さんだが、wif2010に出場することになったのは、学生の頃から親しくしている地元ウェブ制作会社の社長との会話がきっかけ。社長から2年前のwif2008に出場した話を聞いていた小野さん。
とある日の会話で、
小野さん「wif連れてってくださいよ」
社長「じゃあ出てみる?ちゃんとウェブ制作できるようになったらね」
冗談まじりの会話がきっかけで、ひょんなことからウェブの世界に出会った。
それからというもの大学の夏休みには帰省して、会社の雑務を手伝いながらどんどんウェブの技術を学んでいった。「プログラムよりもグラフィックの覚えが早かったんです。夏休みに集中してすると伸び率がとてもよくて」
そしてついにはチームの一員として認めてもらうことになる。
チームは見事予選を通過し、晴れてwif2010本選へ。こうして小野健太さんは、はじめてのwifへの切符を掴んだ。


What's wif?

wif2010の様子。一番下は優勝したフランスチームの作品。

wifは、予選、本選ともに同時刻にひとつのテーマを与えられ、そこから24時間以内に作品を仕上げる。
予選課題は、「記憶を共有するにはどうしたらいい?」。本選の課題は「あなたの特別な誰かー恋人とのモバイル分野における一日のコミュニケーションの様子を描きなさい」。 課題からもわかるように一般的なウェブ制作の業務とは大違いで、アイデアが60%、技術が40%というクリエイティブな要素の強いもの。芸術的で創造的な作品を自分たちのつくりたいようにつくれるのだ。
24時間以内にチームのアイデアを集約し形におこす。チーム力が問われるし、なにより24時間脳味噌も身体もフル回転というハードな大会だ。
だけれども、チームであーだこーだいいながら、ゼロからひとつのイメージに創りあげる工程は、まるで学園祭さながら。そして何よりみんなでウェブを楽しんでしまおうじゃないか!という気持ちに溢れている、まさしくウェブの祭典なのである。

今回のwif2010本選には、約40チームが参加したそうで、受賞作品は、緻密で発想力豊かなアイデア、FLASHのスキルが高いものばかりだったとか。wif2010優勝はフランスチーム。3位にはなんと日本のカヤックのチームが入賞した。
「『世界のレベルはけた違い』でも、自分も2年後にはFLASHの技術をあげてもっといいものを作りたい!」と小野さん。まるでぐんぐんと水を吸いこんでは伸びる新芽のようだ。やりたいこと、知りたいこと、みたい世界、好奇心は止まることがない。
フランスチームの作品
日本のカヤックのチームの作品


Team Reverie

TeamReverieの作品”EmoPhone”
下はチームのみんなとの一枚。

Team Reverieは、小野さんの参加したチーム名で、小野さん、社長、Nicholas KEMPさんの3名のチームだ。Nicholasさんがアイデアをマネージメントするディレクター、社長がFLASH制作をするフラッシャー、そして小野さんが絵を描いたりシステム構築をするグラフィッカーを担当した。

今回のテーマは、「"I’m thinking of you": Communicate your presence to a loved one, in the context of mobility. Imagine a palette of manifestations of presence between two lovers during a day.」つまり、「あなたの特別な誰かー恋人とのモバイル分野における一日のコミュニケーションの様子を描きなさい」というもの。
彼らは、「manifestations」と「一日」がキーになるのではと考えて、感情をダイレクトに伝えるためのmotion機能と一日の様子を一目で追えるインターフェースをNicholasさんの発案のもとに制作に移したのだそうだ。作品名は、”EmoPhone”(左上写真)。”EmoPhone”があれば、遠く離れた大切な人に自分の想いを届けることができる。地球のどこにいても人と人との距離を縮めることができる電話なのだ。
チームは残念ながら入賞は逃したが、気持ちはすでに2年後の大会に向いている。次はどんなことをしてみようか?とわくわくする気持ちでいっぱいだ。
Team Reverieの制作した作品


繊維×Web=???

大会でたくさんの人と出会った。大会後そのうちの一人のチュニジア人とFacebook上で再会を果たした。

学生の時に、みんな何かしら打ち込むものがある。それは部活だったり、旅だったり。小野さんの場合はウェブがそのひとつであった。ウェブを通して出会った人、いろいろな国の人と繋がれること。そんな出会いの数々が、更にこの世界にのめりこむきっかけになっている。
取材の終わり、小野さんは将来どちらの道に進むか決めている?と聞いてみた。「まだわからないです。でも今、自分の興味のあるものを物怖じせずとにかくやってみようと思う」
そうやって小野さんのバランス感覚はどんどん鍛えられていくのだろう。化学の世界とウェブの世界と、たくさんの経験値をもって。

7月1日。WAZACAN-TVのUSTREAM生中継の第1弾ゲストとして小野さんをお迎えした。記事のつづきはこちらをどうぞ。大会直後の生の声がつまっています。
WAZACAN-TVの模様 (最初の数分は試験放送中のため音声が途切れがちになっています。)


ウェブデザイナーとは?

ウェブデザイナーの仕事は、情報をデザインすること。レイアウト設計に基づいて、ビジュアルをデザインしていく。
ユーザーに対して、みやすい・わかりやすい・使いやすい・安全な・美しいウェブサイトを実現するために、テキスト・画像・FLASH・動画・プログラムなどから最適なものを選び、さまざまな技術を用いて形にしていく。
また、ユーザーがどんなホームページを望んでいるかということを意識して、コンテンツを発信することも重要。
センスに加え技術力が必要になる。


社名 国立大学法人 信州大学繊維学部
学部長 濱田 州博
設立 1910年(明治43年)上田蚕糸専門学校として設立
学部 創造工学系(先進繊維工学課程・機能機械学課程・感性工学課程)、
化学・材料系(応用化学課程・材料化学工学課程・機能高分子学課程)、
応用生物学系(バイオエンジニアリング課程・生物機能科学課程・生物資源・環境科学課程)
住所 〒386-8567 長野県上田市常田3丁目15-1
TEL 0268-21-5300
URL http://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/textiles/