ホーム > WAZACANインタビュー > スペシャル > 第49回技能五輪全国大会レポート
2011年12月16日(金)~19日(月)の4日間に渡り開催された第49回技能五輪全国大会。静岡県を中心会場として、愛知県、長野県、滋賀県の4県17会場で開催されました。今大会は、東日本大震災の影響から全国各地での開催となったため、開会式は競技職種毎にそれぞれで開催され、選手たちは閉会式ではじめて一同に会することになりました。
ワザキャン編集部では、12日(月)に先行して競技を開始したフライス盤職種を皮切りに、今大会の取材をスタート。長野大会を控えた前哨戦ともいえるこの大会での選手たちの奮闘ぶりを取材してきました。選手たちの声を動画とともにご覧下さい。
電子技術系職種は、「メカトロニクス」「電子機器組立て」「電工」「工場電気設備」に長野県選手が出場しました。
「メカトロニクス」職種の篠原直也さん、「進歩もあったけれど悔しい部分も残った。長野大会では悔し涙を流さないようにしたい。チームとして更に上をいければと思っています。」、佐藤裕紀さん「今回第3課題(予防メンテナンス、設備の機能を維持するための予防保全作業)を経験することができた。自分の実力をすべて出し切って悔いも残っていないので、結果的には最高によい大会になったと思います。」チームとして戦うメカトロニクス職種。互いに声を掛け合いながら一致団結して臨む二人の姿が印象的でした。
「電子機器組立て」職種の務臺健祐さん、中尻睦さん。建築大工、旋盤に続いて出場選手の多かった電子機器組立て職種。技能五輪の競技を静と動に分けるならば、知能を集積してものづくりに臨む「電子機器組立て」職種は静。広いエリア内で黙々と作業を進め回路、プログラム設計を行っていました。この競技では、松本工業高校出身の草深大貴さん(愛知県代表)が金賞を獲得しました。
「電工」職種の竹内翔さんは、技能五輪へは3回目の挑戦です。「ミスなく競技を終えることができたので良かった。(練習は)一年間大変でした!」合成樹脂管の部分がうまくいったと本人も語る通り、美しい仕上がりの作品を完成させ、敢闘賞を受賞しました。
「工場電気設備」職種、島田利男さん「2回目の挑戦で作業的にはレベルアップしたように感じたが、精神的にはプレッシャーを感じた。手ごたえを感じることができました!」、中野裕介さん「本番のプレッシャーで緊張したが、練習の成果を出せたかと思う。この経験を後輩指導に繋げたいです。」、轟鷹さん「最初は予期せぬハプニングで悔しい思いをしたが、その後の課題で普段の成果を出せて満足しています。」毎年優勝している強豪の日立やDENSO。そのスピードと正確な作業を間近でみることは大変良い経験となり、次大会へと手ごたえを感じることができたようです。この職種では、中野さんが敢闘賞を受賞しました。
情報通信系職種は、「ITネットワークシステム管理」「情報ネットワーク施工」に長野県選手が出場しました。
「ITネットワークシステム管理」職種、矢崎敏彦さん「悔しさをバネに頑張りたい。次は金を目指して頑張りたい!」、和田将也さん「自分ができていない部分が分かってきたので、そこを潰していきたい。次回は確実に課題を終わらせて、優勝を狙っていきたい!」競技終了直後ながら、冷静に今回の自分の結果と向き合って、次大会への課題を見つめ直している選手たちの声に驚かされました。
「情報ネットワーク施工」職種の江口伸之介さん。「なんとか作業を終了することができてよかったです。8月から本格的に練習を始めてきたが、次は理想的な作業ができるように練習スケジュールを組み立ててやっていきたい。」競技終了のすぐ後、まだ息切れをした状態でインタビューに答えてくれる姿は全力で挑んだスピード勝負の競技を物語るようでした。
機械系職種は、「機械組立て」「抜き型」「精密機器組立て」「機械製図」「旋盤」「フライス盤」「木型」で長野県選手が出場しました。
「機械組立て」職種には、小口勝也さん、鷹野原真さんが出場。2回目の挑戦に、「去年より緊張するところは少なかったが、出来の部分で少し心残りがある。今回上手くいかなかったところを次の大会に向けて頑張っていきたいと思います。」無事に最後の受取検査を終え、6時間50分の競技を終えた小口さんへと周囲の応援者たちから拍手が起こり、自ずと本人からも笑顔がこぼれていました。
「抜き型」職種の兼子拓矢さん「ここまでやってこれたのも会社のみなさんはじめ家族のお陰です。結果はどうであれ真摯に結果を受け止めたい。」、牧晃司さん「練習の時は時間内に仕上がったことがなかったので、時間内に仕上げることができてよかった!」、兼子さんは今回が最後の挑戦となり、前回大会の敢闘賞に引き続いて銅賞を獲得しました。
「精密機器組立て」職種は、池上洸樹さん、唐澤祐悟さん、矢島剣汰さんが出場しました。矢島剣汰さんは2年目にして最後の挑戦。「前回より落ち着いてできたので良かったと思う。最後に満足いくものができてよかったです。」矢島さんは見事金賞を受賞。同じセイコーエプソンの仲間として練習をともにしてきた山形県代表の小野寺翔平さんも銀賞を受賞し、表彰式で抱き合いながら喜びを爆発させる二人の姿がとても印象的でした。
「機械製図」職種には袖岡拓さん、福島一樹さんが出場。長野県選手団としては初の高校生選手の出場となりましたが、二人とも落ち着いた様子で競技を進めていました。今回の挑戦で次大会への課題もみえてきたそうです。長野高専では、技能五輪への参加を目指す技能五輪同好会も発足したそうで、次の挑戦が楽しみです。
「旋盤」職種は、今回は滋賀県での開催でした。松橋亮さん「形にはなったが精度に問題があったので、次は頑張りたい」、丸山尚史さん「長野大会では金メダルをとれるよう頑張りたいと思います。自信がつくように練習をしていきたい!」、金子貴彰さん「思うようにできなかったが、今までのなかでは結構いいものができた。やっと終わったという感じです。」、原大樹さん「納得いく作品には至らなかったが、当初の目標が達成できたのでよかった。」、池田貴弘さん「なんとか時間内に完成させることができた!長野大会に出られるならば今回以上の成績を収めたいです。」(株)IHIシバウラの小林指導員は、「次の大会に向けて、明日からまた一から指導したいと思います。」長野に向けて再始動をすでに始めるそうです。
「フライス盤」職種は他競技よりも約一週間早い12日(月)から伊那技術専門校にて競技をスタート。米山拓也さん、松澤義直さん、渡邉祐樹さんが出場しました。松澤義直さん「周りのレベルが高かった。緊張してしまって、自分の持ち味である寸法や精度へのこだわりを出しきれなかったのが悔しい。」渡邉祐樹さん「全力を出しきって悔いの残らないところまでできた。最初の30分は緊張してハンドルを持つ手が震えて、でも動き出すと自分のリズムで最後までやることができた。」千曲技研の小林社長は「二人ともよくやってくれた。次の長野大会はチャンスの場。がんばってもらえれば!」とエールを送っていました。
「木型」職種、笠井崇広さん「一言でいえば疲れました。今回初めての大会でしたがほんとうに楽しかったです。」時間内に仕上げることを目標に臨んだ笠井さん。周囲を強豪のトヨタ自動車に囲まれる中で奮闘し、自身の目標を達成。「自分に自信を持って次の大会に望みたい」と話していました。
金属系職種は、「構造物鉄工」「電気溶接」で長野県選手が出場しました。
「構造物鉄工」職種、小林裕也さん、木村洋平さん、川添宏平さんが、「電気溶接」職種、北村英祐さん、伊藤一真さん、加藤祐樹さんが出場しました。金属の加工音と火花を散らして金属を溶接し製品を作り上げていく競技会場は、ダイナミックで、他競技と比べても独特の世界がありました。
建築・建設系職種では、「配管」「左官」「家具」「建具」「建築大工」「造園」「冷凍空調技術」「とび」で長野県選手が出場しました。
「配管」職種、木下彰吾さん「無事にテスト(全選手競技終了後、公開水圧審査を実施)が受かって良かったです。」、植村翔太さん「練習で一度も成功したことが無かったので本番で成功してよかったです。」競技終了直後に行われる公開水圧検査は、ギャラリーに囲まれた中で行われる緊張感のあるもの。無事検査を通った選手たちのほっと安堵した表情が印象的でした。この職種では、木下さんが敢闘賞を受賞しました。
「左官」職種、中澤大貴さん「二日間の競技はとても疲れました。(競技を終えて)ほっとしています。」個人制作課題では、「明日がある 誰にだって オレだって」と東日本大震災復興への応援メッセージを添えていました。スピーディーかつ正確丁寧に競技を進めた、中澤さんは金賞を受賞しました。
「家具」職種、短い時間でひとつの家具を作り上げるー二人の初めての大会は周囲のレベルの高さを感じながら緊張の中での挑戦となったようです。窪田智文さん「自分の力を出し切り精いっぱいやれたので良かった。次もチャンスがあったら出れたらいいなと思います。」、牧野裕太さん「大変でした。難しかったです。」この職種で窪田さんは敢闘賞を受賞しました。
「建具」職種、小林勇樹さん「(競技を終えて)感想は疲れました。達成感はすごくあります。この世界に入ってまだ半年なんですが、自分でもよくやったなと自分を褒めたいです。ほんとうに自分との戦いでした。次は更にレベルアップした姿をみせたい。」短期間で身に付けた自分のできる最大限の力を出し切った小林さんは、作り上げた製品を手に達成感を感じさせる笑顔で語ってくれました。
「建築大工」職種。競技終了直後のインタビューでは、当日公表の課題で図面に苦戦させられた、完成させるのも難しかったと多くの選手が悔しそうな顔つきで話していました。駒澤和幸さん「技能五輪は今年最後。これまで3回出場して、いろいろ勉強になったことがある。参加して良かったです。」、畑山航瑠さん「技能五輪に出てレベルの違いを身をもって体験できた。これから頑張って練習していきたいなと思う。」、増田琢人さん「時間内に完成させることができたので良かったです。いいものができたと思います。」坂下健太さん「次大会はでれたら頑張りたい。」武田和也さん「やりきりました!」金田洋輔さん「難しかったです。次はミスがないようにやりたいです。」、高橋利之さん「今回当日発表の課題が難しく苦戦してしまった。全力が出し切れなかった。」、三島大和さん「無事に完成できたので良かったです。後は家に帰って休みたいです。」土屋和弥さん「全国はすごく広くてレベルの高い人もいっぱいいた。日々努力して次に向けて頑張っていきたい。」、小林崇人さん「完成できて良かったです。」
「造園」職種、赤尾英亮さん「(競技は)最高でした!」、赤尾承起さん「疲れました!」、山田実咲さん「次大会にもし出られるなら優勝を狙って頑張りたい。」、永塚未貴さん「最後まで出来上がったので良かった。疲れました。」、岩崎泰子さん「なんとか時間通りに終わらせられてよかったです。」この職種では、永塚さんが銅賞、赤尾英亮さん、赤尾承起さん、岩崎さんが敢闘賞を受賞しました。来年は世界大会に向けてチーム戦で臨むことになる造園職種。どんなチームワークで魅せてくれるのかが今から楽しみです。
「冷凍空調技術」職種には、岩月亜弥さん、花岡進也さん、馬場哲志さん、樋口瞳さん、宮尾尚志さん、横田岬さん、村瀬正臣さんが出場。岩月さん、花岡さん、馬場さん、宮尾さん、横田さんが敢闘賞を受賞しました。
「とび」職種には、笠原健太さん、林和章さんが出場。青空の広がる清水港すぐ横の屋外会場で粘り強く登り桟橋を組みあげていきました。
サービス・ファッション系職種は、「フラワー装飾」「美容」「理容」「洋裁」「洋菓子製造」「西洋料理」「日本料理」「レストランサービス」に長野県選手が出場しました。
「フラワー装飾」職種は今回全選手が入賞を遂げるという素晴らしい結果に。吉原さんが金賞、佐々木さんが銀賞、熊谷さんが銅賞、北澤さん、宮崎さんが敢闘賞を受賞しました。吉原菜々未さん「(力は出し切れましたか?との質問に)半分くらい。でも時間には間に合ったので良かったです。」、佐々木士将さん「疲れました。大きく作るというのを意識して作りました。次出れるように頑張ります。」、北澤仁美さん「全力を出し切れたのでよかった。去年よりも自分らしいものが作れました。」、熊谷麻耶さん「終わってほっとしています。全力を出し切れたのでよかったです。」、宮崎知弥さん「全力を出したので、入賞とか考えずに頑張ったので楽しかった。」。特に、金賞、銀賞を受賞した吉原さん、佐々木さんのテーブルデコレーション作品は、お正月に相応しく大きく華やか。流れるようなデザインで多くの観客の目を惹いていました。
「美容」職種、下村涼太さん「練習以上にいい作品ができてスカッとしています!地元の長野で優勝を狙って今以上の作品を作りたい。」、加藤芙弓さん「これまでの練習の成果がでて勉強になったいい大会になりました。ありがとうございました。」色鮮やかでファッショナブル、華やかな空気感に包まれていた美容職種は、観客からも人気を集めて多くの人だかりができていました。そんな中で同じ職場で競い合うように練習を続け切磋琢磨してきた二人は、加藤さんが銀賞、下村さんが敢闘賞を受賞しました。
「理容」職種、五十嵐令さん「自分の力を精いっぱい出し切れたなかと思います。ありがとうございました。」、島立優香さん「二日間で練習でやってきたことをできたので良かったと思います。次は入賞できるように頑張りたいです。」、野澤淳さん。「会場が違って戸惑うこともあったが、次大会では今年以上の作品を作りたい!」この職種では、野澤さんが銅賞を、五十嵐さんが敢闘賞を受賞しました。
「洋裁」職種、山﨑日香里さん「もっともっと練習してきれいに仕上げたいと思います。」、冨田恵里さん「細かいところも全部早くできるように頑張りたいです。」ふたりとも最高の笑顔で次の大会への抱負を語ってくれました。
「洋菓子製造」職種、圃中智穂さん、増澤梨紗子さん、湯田坂亮太さんが出場しました。湯田坂亮太さん「大会は独特の空気があって、良い経験になった。想像以上のレベルの高さに圧倒されました。」、増澤梨紗子さん「以前、課題の内容をみてこの競技時間で終えられるのか?と思っていたけれど、ハプニングがあったけれど無事時間内に終えることができてよかった。」
「西洋料理」職種には、小澤里美さん、池田健太さん、中澤秀斗さんが出場しました。指定食材を用いて、レシピを作成し、前菜、魚料理、デザートまでを仕上げる競技は、時間内に全員が製品を完成させることができました。競技終了後に行われた講評では、競技委員が選手一人ひとりに対して審査した内容を伝えていきます。道具の扱い方、衛生面、調理盛り付けに関することなど、時には厳しい言葉も飛び交いましたが、自分の作業の細かな部分までをこの道のプロフェッショナルである競技委員にひとつひとつ指摘をもらえる機会など滅多にあるものではないはず。今後の大きな糧となることだろうと感じました。
「日本料理」職種は、伊藤恵人さん、山崎麻綸さん、臼井彩さんが出場。山崎さんが敢闘賞を受賞しました。
「レストランサービス」職種、伊藤華恵さん「いつも通りに楽しくできました。お客様にも楽しんでいただけたと思います。」、和田亜弥香さん「納得いかないところも多いのでもう一度やりたい気持ちだが、今年がラストチャンスなので、後輩に引き継いで次大会で頑張ってもらいたいと思う。」、村澤瞳さん「人生で一番緊張しました!けれど、お客様と接するうちに楽しく競技することができました。」、三石伊織さん「自分が思っているくらいのサービスはできたかなと思います。今日学んだことを職場でどんどん生かしていきたいし、後輩を育てていければと思っています。」、片桐優太さん「静岡に爪痕を残せたかなと思います。次大会みていてください!」この職種では、和田さんが金賞を、三石さんが銀賞を受賞しました。